音楽劇『おはなしルルラン』では
祝い花を辞退しており
その代わりに“おはなしはなたば”という
チケット料金とは別に支援を募っています。
それを行うに至るまでの経緯をお話しさせてください。
フランスでフィリップ・ジャンティカンパニーのWSを受けた時の話です。
そのWSは5週間、月曜から金曜、9時から5時でやるというプロの人も受けに来るハードなスケジュールで、料金もしっかりしたものだったのですが、普通に主婦の方や学校の先生が受けにきていたことに衝撃を受けました。
日本だったらなかなかないことだと思います。文化と生活の距離の違いにとても衝撃を受けたのです。
そして自分の意見を言うのをためらわないし、当たり前ですが他の人の意見も聞く、ディスカッションに慣れている姿勢にも感じるものがありました。
以前小学校でWSを行った時、事前の打ち合わせで学校の先生に「答えがないことを楽しむことを教えて欲しい」と言われたことがあります。それを聞いた時、確かに自分が小さい時“答え”がある問題に多くの時間を費やしていたと思いました。
社会に出ると答えがない問題ばかりに出会うのに、急にその世界に放り出されたら心は簡単に折れてしまうかもしれない。
答えのない問題と付き合うこと、場合によっては楽しむこと、自分の意見を持つこと、話すこと、人の意見を聞くこと、分かり合えなくてもシェアすること、これらの感覚を文化に触れることで耕していくことができるのではないかなと思います。
今映像媒体はとても身近で、短い時間でわかりやすいものを楽しむことが溢れています。それはそれで面白いし素敵なことだと思いますが“よくわからないけど面白い!”みたいなことも楽しめるようになったら人生の色が増えるように思うのです。
舞台というアナログな手法はコスパもタイパもとてつもなく悪いですが、舞台上はひらけているからどこをどう見て楽しんでも構わないし、全てを具現化することができないからこそ、見る人の想像力を刺激することができます。
そういった体験を子供のうちから楽しんでほしいと思い、30分の短い公演を行うことにしました。そしてなるべく多くの子供たちに見てほしいと思い未就学児500円という価格設定にしました。
正直色々大変です。
勝手に決めたんだから勝手に頑張れよと思うかもしれませんが、もしこの活動に共感を持っていただけたり、応援したいと思っていただけるなら“おはなしはなたば”を買っていただけたらとても励みになります。
丁寧にこの気持ちを共有したいと思い、長文になってしまいました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
いただいた支援金に関しては今回の作品の制作費やお弁当代、そして今後の活動に充てさせていただきたいと思っています。
ご支援お待ちしております。
泥棒対策ライト◎下司尚実
おはなしはなたばご購入はこちらから
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